【Message from the Ocean】(13)ラバウル 戦火の痕跡 火山が埋める
更新そんな中、戦後70年の節目の年に、ラバウルの海底に眠る戦跡がどのように残っているのかを自分の目で確かめたくて、この地を再訪した。再訪というのは、2つの火山の噴火する4年前の1990年に、産経新聞の取材で一度この地を訪れたことがあるからだ。
25年前の記憶は今では曖昧で、陸の印象も海中の印象も、実はあまりはっきり覚えていない。まだダイビング経験本数も、取材経験も少なく、取材して潜るだけで必死だったのかもしれない。ここの沈船の多くが、水深40メートルよりも深い場所に沈んでいるものが多いというのも理由の一つだったかもしれない。
今回潜ったのは、イタリー丸という日本の大型貨物船。それに、シンプソン湾の外洋側に沈んだ同じく日本の貨物船、それに零戦2機が沈むポイントだ。
≪無機質な残骸 宿った生命が作るアート≫
トップが水深30メートル、ボトムが水深45メートルに沈む貨物船イタリー丸は、比較的浅く、原型をとどめているために、よく潜られているのだそうだ。透明度の悪い海中、エントリー時には、その全容すら見えない状態で潜降していくと、徐々にぼんやりと全体像が浮かび上がってくる。









