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フィギュア女子 リプニツカヤに勢いも…地力では真央が上
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フィギュア団体女子FSユリア・リプニツカヤ=9日、ロシア・ソチのアイスベルク・パレス(大里直也撮影)
リプニツカヤの勢いがすさまじい。重圧にもなりかねない母国開催という条件をうまく生かして波に乗っているようだ。若さがいい意味での怖いもの知らずにつながっており、大舞台を経験しながら目を見張る成長をみせている。
とにかく軽い。ジャンプには「ぴょん、ぴょん」という言葉がぴったりの軽やかさがある。体も柔らかい。足を頭上まで一直線に上げる「キャンドルスピン」は彼女にしかできない技で、大きな加点につながる可能性を秘めている。
気になるのは表現力不足だ。経験が少ないので仕方がない面はあるものの、つなぎの部分につたなさを感じさせる。スケーティングやステップにも細かなミスが見受けられるので、安定感という点ではまだまだこれからなのだと思う。
金メダル候補であることに疑問の余地はない。それでも浅田がトリプルアクセルを成功させて本来の力を発揮できたとするならば、金メダルに近いのは浅田だ。経験に裏打ちされた完成度の高さは、リプニツカヤの勢いでも及ばない。
女子シングルのメダル争いは混沌(こんとん)としてきた。現地で滑りを見ていないので状態は不明だが、金妍児の連覇にかける意気込みには並々ならないものがある。コストナーや鈴木も力量は十分で、ミス1つが明暗を分ける激戦になるだろう。(2008年世界選手権4位、フジテレビ職員)