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医療機器輸出、手続き簡素化要望 官民一体、新興国と規制整合化
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医療機器の輸出金額(上位10カ国・地域) 医療機器の輸出促進を狙いに厚生労働省や外務省、関連業界が来年から、東南アジアなどの新興国に許認可手続きを簡素化するよう働きかける。日本の薬事法に基づき承認・認証を得た医療機器について、新興国の保健当局が簡素な審査で輸入できる制度の導入を目指す。政府は2030年までに医療機器の輸出金額を11年度比で2倍にする目標を掲げており、官民一体での連携を強化する。
国際間の医療機器に関する規制をめぐっては、米国、欧州連合(EU)、日本、中国、オーストラリアなどの規制当局と世界保健機関(WHO)が11年2月、規制の整合化や慣用的なルールなどについて協議する任意組織「国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)」を創設した。
しかし、東南アジアなどの新興国との規制整合化への動きはこれからだ。
メキシコでは12年2月から、日本の薬事法に基づき承認・認証を得た医療機器について、輸入時の薬事登録手続きの際に必要な提出書類を削減している。
厚労省や外務省の在外公館、メキシコ日本商工会議所、医療機器メーカーなどが連携し、1年超にわたって保健当局に働きかけた成果だ。メキシコですでに同様の措置を取っている米国、カナダの医療機器の登録手続きにかかる審査期間は約3分の1に短縮された。今後、日本の高度な医療機器の輸出増が期待される。
日本の医療機器の輸出金額(上位10カ国・地域)をみると、欧米が中心で、新興国は中国やロシア、ブラジルにとどまる。東南アジア向けの輸出は伸びていないが、「(新興国でも)日本の薬事法の適正さを理解してもらいたい」(業界団体の日本医療機器産業連合会)として、輸入手続きの短縮化への期待は大きい。
厚労省は今年5月に医療国際展開戦略室を設置した。8月には、バーレーン保健省と保健・医療分野の協力に関する覚書を締結し、情報交換や人材交流、研究活動を推進する。今後は、業界団体とも情報交換をしながら、タイやマレーシアなどの輸入手続きの簡素化に向けた道筋を探る。