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ベトナムにダンキンドーナツ上陸 南部ホーチミンに1号店

ニュースカテゴリ:政策・市況の海外情勢

ベトナムにダンキンドーナツ上陸 南部ホーチミンに1号店

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 米大手ファストフード、ダンキンドーナツがベトナムに上陸し、先月、第1号店を南部ホーチミンに開業した。同国は経済成長にともない所得が上昇。中間層の増加で消費市場が拡大するなか、外資ファストフードチェーンの進出が相次いでいる。現地紙サイゴン・タイムズなどが報じた。

 ダンキンドーナツを展開する米ダンキンブランズグループは国外ブランドの展開を多く手がける地場複合企業アイメックス・パンパシフィック傘下のベトナムフード・アンド・ビバレッジ・サービシズ(VFBS)とフランチャイズ契約を締結、全国に店舗網を広げていく方針だ。数カ月以内にホーチミンにもう1店舗を設けるほか、首都ハノイでも開業を予定している。

 ダンキンブランズのジョン・バーグス副社長(東南アジア・中東・インド担当)は「コーヒー文化が根付いているベトナム市場には大きな成長が見込める」と期待を示し、カフェ・デン(ブラックコーヒー)、カフェ・スア・ダー(ミルクコーヒー)といった地元消費者の好みに合わせたメニューも取り入れて、シェア獲得を目指す。また、フェイスブックなどを利用した広告戦略で、ブランド認知度を高めていく方針だ。

 ベトナムにはすでに10社以上の外資ファストフードチェーンが参入、来年初めには米マクドナルドも開業を予定し、同国のファストフード市場は年率20%で拡大する見込みだ。ただ、外資のファストフードチェーンは原材料のほとんどを輸入に頼っており、現地企業には恩恵を与えていないという問題点もある。

 VFBSのグエン・ハイ最高経営責任者(CEO)は「ドーナツの原材料の約80%は輸入している」と述べ、今後、外資ファストフードチェーンが求める基準に達する材料を提供できるよう、現地企業の食品製造技術の向上や人材育成が必要との見解を示している。(シンガポール支局)

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