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成長予測引き下げの方向 日銀展望リポート30日公表
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日銀は30日に公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、輸出が伸び悩んでいることなどを背景に、2013年度と14年度の実質成長率の予測を下方修正する方向だ。ただ、15年度は成長率が再び上昇し、また初めて公表する16年度の物価上昇率の予測は15年度と同様に2%程度とする。消費税増税後も経済の前向きな循環は維持され、脱デフレに向け物価が安定して上昇するとの考えを示す。
日銀は今年1月の時点で実質国内総生産(GDP)の伸び率を13年度は2.7%、14年度は1.4%と見込んでいた。これを13年度は2%台前半、14年度は1%台前半にそれぞれ小幅に下方修正する見通し。
新興国経済の減速や生産の海外移転などで、円高が是正されたにも関わらず輸出は伸び悩んでいる。
財務省が21日発表した貿易統計でも、13年度の輸出は数量ベースで前年度比0.6%増にとどまった。
ただ、先行きについて日銀は「海外経済の回復を背景に、輸出は緩やかに増加する」(幹部)とみており、15年度の実質GDPは再び上昇し、伸び率は1.5%程度と従来の見方を踏襲する方向だ。
一方、日銀によれば景気回復を背景に、日本経済全体の需要と潜在的な供給力の差を示す「需給ギャップ」が13年10~12月期でマイナス0.1%になった。
消費税増税に伴う駆け込み需要とその反動の影響はあるものの、デフレ要因の一つだった需要不足がほぼ解消し、日銀は「2%の物価安定の目標に向けた道筋を順調にたどっている」(黒田東彦総裁)との自信を深めている。
1月の時点で消費税増税の影響を除いた消費者物価指数(生鮮食品を除く)は15年度に1.9%になると予測していたが、その後も安定して2%程度の上昇が続くとの見通しを示す。