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日米、TPP交渉控え相互牽制 甘利氏「歩み寄り必要」
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甘利TPP担当相(右)とフロマン米通商代表部代表。豪閣僚会合を前にさや当てを演じた(共同) 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合開催を控え、日米の関係閣僚がさや当てを演じている。甘利明TPP担当相は3日の閣議後会見で年内の大筋合意に向け米国を含む参加各国が難航分野で歩み寄る必要性を強調。これに対し、フロマン米通商代表部(USTR)代表は2日、ワシントンでの講演で日本に農業や自動車市場の開放で大幅な譲歩を求める姿勢を示した。
交渉参加12カ国は年内の大筋合意を目指しており、25~27日に、オーストラリアのシドニーで閣僚会合を開く。
甘利氏は「残されている問題は各国にとって難しく、大筋合意を目指すなら、ある程度見切りをつけて着地させることが重要」と指摘。その上で「最後まで野心の高い点だけを求めていると交渉は妥結しない」と訴えた。
日本の牛・豚肉など重要農産品の関税の扱いや自動車市場の開放をめぐる日米協議で妥協を拒む米国を牽制(けんせい)した格好だ。
また、年内合意の可能性に関しては「五分五分」との見通しも示した。
一方、フロマン氏はTPPが安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の鍵を握るとし、「安倍首相が示した大胆なビジョンが、TPP交渉の場にも反映されることを心待ちにしている」と述べ、日本に譲歩を求める構えをみせた。
TPP交渉の日米協議をめぐっては、9月23~24日に米ワシントンで甘利氏とフロマン氏による閣僚協議が開かれたが、物別れに終わった。甘利氏は日本が譲歩案を示したのに対し、米国が歩み寄ろうとしなかったのが原因との認識で、決着には米国も一定の譲歩が欠かせないとの考え。しかし、フロマン氏の講演からは姿勢の軟化はうかがえず、日米双方の溝が改めて浮き彫りとなった。