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タイ、1.2兆円投じ景気刺激策 雇用確保や農家支援など柱
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タイは総額3645億バーツ(約1兆1992億円)規模の景気刺激策を実施する。同国のプラユット暫定政権は、地方の雇用確保や農家の支援などを柱とした経済政策を閣議決定した。8月の輸出額が2年8カ月ぶりの大幅減を記録するなど外需が勢いを失うなか、国内経済を刺激して成長を加速させたい考えだ。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。
刺激策は、(1)2005年から実施している8000カ所の学校整備・改修事業や1000カ所以上の医療施設の新設事業、洪水対策の治水事業などに230億バーツ(2)昨年11月からの政治混乱で滞っていた今年実施予定の投資計画の再開に1470億バーツ(3)来年に各省が実施する投資計画に1290億バーツ-などを投じる。
また、インラック前政権が実施したコメ買い取り制度が廃止となった低所得コメ農家に対して、総額400億バーツの支援を実施する。
対象は3400万世帯に及ぶ見通しで、2万4000平方メートルまでの農地を所有する農家に1600平方メートル当たり1000バーツ、これを上回る農地を所有する農家には同1500バーツを現金で給付する。
プラユット暫定首相は現金給付措置について、「人気取りのための大衆迎合策ではない」と述べ、あくまでも景気を刺激し、資金繰りに悩む農家を救済するための措置だと強調した。
また、同首相はこうした景気刺激策に加えて政治改革にも引き続き取り組むとし、「われわれは、これまでの内閣ができなかったことを実行している。反発を恐れることはない」と述べ、経済再加速と構造改革に向けた決意を示した。
経済界や専門家は、今回の刺激策をおおむね好意的に受け止めている。タイ産業連盟幹部は「昨年から続いた政治混乱によって停滞していた計画が再開することで、ようやく経済が動き出す」と述べ、政府の刺激策が有効だとの認識を示した。
タイ中央銀行は、今年の成長率を1.5%と予想しているが、政府は今回の刺激策で2%に引き上げることが可能だとみている。専門家は政府の見解に同意したうえで「汚職を防ぎつつ、年内に確実に予算を執行できるかどうかにかかっている」と述べた。
今後、国軍出身のプラユット暫定首相の経済運営の手腕が問われる場面が続きそうだ。(シンガポール支局)