社長を目指す方程式

オンライン会議の強化書 上司がメリットを活かす3つの術 (3/4ページ)

井上和幸
井上和幸

 なるべく多くの参加者に発言させる工夫

 次に2つ目「会議のルールの工夫」ですが、これは「ホスト権限を相対化する工夫」と「発言者を共有化する工夫」からなると石黒さんはまとめています。

 オンライン会議では、ホスト(司会進行役)が頑張れば頑張るほど、ホストばかりが一方的に話し続けるという悪循環に陥りがちです。しかも冒頭の事例のように、参加者に投げかけて反応が返ってこなかったりしますとなおさらのこと(笑)。この状態になりますと、参加者にとって<画面の向こうで話している人(たち)>度が高まるばかり。生産的な会議からは遠ざかる一方です。

 そこで石黒さんは「ホスト権限を相対化する」ことを勧めています。ここでいう<相対化>とは、発言比率を極力、参加者たち側に振ること。挙手や指名で、ホストではなく、参加者たちが入れ替わり立ち代わり話すようにする形を取るのが望ましいということです。

 また「発言者を共有化する工夫」とは、会議にあらかじめコーナーを設けて、その各コーナーはコーナー担当者が話すように構成する。また、ディスカッションなどを行いたいときには、参加者を更に小分けして少人数同士で行う工夫なども取り入れたいですね。

 会議の目的にもよりますが、極力「聞いているだけ」の参加者が出ないような会議設定自体の工夫もオンラインでは非常に重要です。

 内職、聞き流し参加もときには悪くない

 最後に3つ目「会議の環境の工夫」です。これは「議題に応じた声がけ・招集」「画面共有による共同作業」「例外、内職、気楽な参加のススメ」の3つを心がけよと石黒さんはアドバイスします。

 オンライン会議になって、時間的・空間的な制約から解き放たれるメリットを感じている上司の皆さんも非常に多いと思います。これがゆえに、そのメリットを更に活かしていく方向感としては、「より機動的に」「より短時間で」会議や個別打ち合わせができるスタイルを確立させていくことでしょう。

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