トヨタ自動車は、「レクサス」ブランドの高級SUV(スポーツ用多目的車)「RX」を一部改良し、発売した。レクサスブランドの“顔”として採用した「スピンドル(糸車)グリル」の第2弾だ。改良のポイントを開発責任者の勝田隆之・レクサス本部製品企画チーフエンジニアに聞いた。
--一部改良で、どの点を重視したのか
「このクルマは2009年に発売した3代目の改良だ。発売から3年もたつと、ライバルからも競合車が出てくるので、大幅な商品力アップが必要になっていた。ちょうど、レクサスブランドが、今年1月発売の『GS』からスピンドルグリルを採用し、ブランド強化を図るタイミングだった。このタイミングでRXに新しい魅力を吹き込もうと考えた。通常マイナーチェンジといえば、外観や内装の雰囲気をリフレッシュする程度だが、今回は、大きく踏み込んだマイナーチェンジだ」
--具体的には
「最大のポイントは走りを追求したレクサスブランドのグレード『Fスポーツ』をRXにも取り入れたことだ。RXはラグジュアリーSUVとして、北米で定着しているが、そのためユーザーは50歳以上が多い。Fスポーツで走りのよさをアピールして、ユーザーの若返りを図るのが狙いだ。また、高級SUVは、米国では女性に人気がある。RXもしかりで、今回の改良は米国の男性ユーザーを増やすことも意識している」