《冒頭の平井一夫社長による構造改革施策と議案の説明に続き、株主との質疑応答が始まった》
平井社長「それでは、まず発言ある方いらっしゃいませんか」
男性株主「取締役14人を選任するという第1号議案について、(取締役候補の)中鉢良治さんとハワード・ストリンガーさんの再任に反対する。反対理由は冒頭、ストリンガー氏が業績状況を説明したときに東日本大震災、タイ洪水の責任にして、業績悪化理由を説明した。資質ある経営者は事業環境の責任にしない。キヤノンの御手洗冨士夫社長や日本電産の永守重信社長はそんなことはしない。冒頭からエクスキューズを述べるのでは資質を疑う」
「2点目。2人が進めた経営で過去数年、企業価値が大きく毀損(きそん)した。株価においても1000円を割り込んだ。株主にとって屈辱的な株価で、資産を大きく減少させられた。2人が進めた賞味期限の切れた販売、生産、開発戦略に起因するものだと思う。この2人が再任される理由について、招集通知の中に理由が書いてあるが、分かりにくい説明であって、平井さんが、2人をどういう理由で推薦するんだということをきちんと分かりやすく詳細に説明してほしい。私は今の厳しい状況下で、2人が取った鈍足の事業再構築のアクションについて、市場が求める素早い対応をとらなかった責任は大きいと思う。新しい経営陣は新しい視点が求められていると思うが、どう思うか」