パナソニックのエアコン【拡大】
韓国、中国勢などに圧倒され、業績が悪化する日本の家電メーカーが自国の法律にまで足を引っ張られる事態に陥っている。パナソニックなどが計画していたエアコンの遠隔操作が50年前に施行された「電気用品安全法(電安法)」で認められず、商品化を延期したのだ。
一方でエアコンを家庭内のシステムの一部と位置付ければ、遠隔操作が認められるという矛盾も生じ、家電各社からは不満の声も。電安法が家電の技術進歩に追い付けていないためで、事態を把握している経済産業省は「近く見直されるとみられる」としている。
半世紀前の法律が新機能にダメだし
9月上旬。パナソニックはエアコンの新製品(10月発売)について異例の発表を行った。
《監督官庁と協議しました結果、電安法の技術基準への適合に課題があると判断、エアコン遠隔操作のオン機能を削除します》