米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)の減速が日本の電子部品メーカーの業績に影響を与え始めた。
31日、2012年4~12月期連結決算を発表したTDKとアルプス電気は、アップル向けに供給している部品が減少したことで、両社とも13年3月期通期見通しを下方修正。アルプスは約3000人の従業員削減も打ち出した。一方、この日までに出そろった電子部品大手6社の4~12月期決算では影響が少ないところもあり、1社依存へのリスクが表れた。
「(下方修正の)一番の原因は、(受注)数量の減少。北米のスマートフォンの会社の想定生産量が半減したこと」。通期の連結最終利益を従来予想(200億円)から20億円に大幅に下方修正したTDKの上釜健宏社長は決算発表の席上、こう述べた。同社は「iPhone(アイフォーン)」向けにコンデンサーなどの部品を供給しているが、アップルの減速が業績を直撃した。