カプコンが行う出前授業(同社提供)【拡大】
ゲームソフトのカプコン、電機大手のパナソニックなどが、社員を小中学校に派遣して仕事の内容などを教える“出前授業”を展開している。
企業の認知度を高め、消費者を味方につけるという企業戦略はもちろんだが、将来の有望な人材を早々と育てようという“超青田買い”の思惑も見え隠れ。
ただ、無料のボランティア活動はコストがかかる一方、即座に利益を生み出さない。関係者の間では「いつまで続けられるのか」と難しさを指摘する声もあがっている。
“ゲーム反対論”を封じ込みたい?
「ゲームが社会や家庭の“悪者”になってはならない」。カプコン関係者は出前授業の目的を、そう打ち明ける。
同社は平成17年から学校からの企業訪問を受け入れ、19年に全国の小中学校で出前授業を開始。すでに2634人が授業を受けている。
授業では、同社の人気ソフト「ロックマン」や「モンスターハンター」の開発者の勤務やインタビューを映像で見せるだけでなく、ゲームの長時間プレーが体に害を及ぼすと注意を促している。