東京ガスは25日、茨城県日立港に建設中のLNG(液化天然ガス)基地と、ガス火力発電など天然ガス需要の増大が見込まれる鹿島地区を結ぶガスパイプライン計画について、陸上に加え「海底ルート」を検討していくと発表した。実現すれば、外洋に敷かれる日本で初めての海底ガスパイプラインとなる。
日立-鹿島間は約100キロ離れているが、「途中には大規模工場もなく需要はあまり見込めない」(幹部)。直接結ぶ海底ルートなら、用地取得の省略などの工期短縮や、コスト削減につながる可能性がある。
日立LNG基地は、2012年7月の着工で、16年3月に稼働予定。東ガスは、この基地を東京湾内に3カ所あるLNG基地と環状に結ぶことで、関東圏の供給体制強化を目指している。ただ、総額1200億円の設備投資には、日立-鹿島間のパイプライン費用は入っていない。