三菱重工業が航空機の国内生産体制の再編に着手する。広島県の工場の生産能力を増強し、名古屋地区の工場から米ボーイングの大型旅客機「ボーイング777」の部品製造などを移管する方針。
一方、名古屋地区では中型機「B787」や、年内の初飛行を目指す自社の小型ジェット旅客機「MRJ」など最新鋭機の生産に注力する。世界の航空機需要の高まりを見込み、効率的に生産する態勢を整える。
4月に社長に就任する宮永俊一副社長は航空機事業に経営資源を投入すると明言。「ボーイングとタイアップして伸ばしていきたい」と意気込む。
三菱重工は現在、B777と中型機「B767」について、名古屋市の大江工場と隣接する飛島村の飛島工場で胴体部品の製造・加工などを行い、組み立てを広島市の江波工場で行う。