「ドラクエX」【拡大】
スマートフォン(高機能携帯電話)の普及を背景にソーシャルゲームが幅広いユーザーを獲得する一方、老舗ゲームソフトメーカーは収益悪化に直面し、活路を模索している。
スクウェア・エニックス・ホールディングス(スクエニ)はトップ交代に踏み切り、ソフト開発の見直しを断行。カプコンは小学生向けソフトの開発に本腰を入れ、ユーザーの裾野の拡大を狙う。ただ、ゲーム以外にネット閲覧やメール、多様なアプリケーション(応用ソフト)も楽しめるスマホやタブレット端末との間で「個人の時間」を奪い合う構図の中、ゲーム専用機向けソフトの復活は容易ではない。
「やるべきことはやってきたつもりだったが、業績が一向にさえない。私の力が及ばずということだ」
スクエニの和田洋一社長は3月26日、東京都内で記者会見を開き、6月下旬の株主総会後に退任し、後任に松田洋佑最高財務責任者(CFO)を充てるトップ人事を発表した。