クラボウが輸入販売を始めたAZONの「UVTT」(クラボウ提供)【拡大】
名門紡績会社として知られるクラボウが4月、東欧・クロアチアの企業から業務用プリンターを輸入し、国内での販売事業に乗り出した。市場の一部からは「本業とは畑違い」「成算はあるのか」など危ぶむ声も上がるが、同社は自信満々だ。「綿の生地を染色加工する技術から派生した“新規事業”だ」というのがその理由なのだが、海外製プリンターと染色加工がどうすれば結びつくのか。その背景に迫った。
低価格の本格派
4月中旬、東京都内で催された販促関連の見本市。来場者の注目はクラボウが出品した業務用インクジェットプリンターに集まった。
コンビニエンスストアにあるコピー機ほどの大きさ。ギフト用品やノベルティー(記念品)に図柄や写真を簡単に印刷できるという触れ込みだが、国内ではなじみのないクロアチアからの輸入品とあって、立ち止まって“品定め”する人も見られた。