【登板】マツダ新社長　全社一丸　終わりなき革新

　「日本、マツダが誇るモノづくりの現場や購買などを経験したが、何事にも動じないバランスの取れた好人材」。山内孝会長兼社長は小飼雅道新社長について、こう太鼓判を押す。３月末に社長就任の打診を受け、決断した。

　主力生産拠点の山口県防府市の防府工場長を務めるなど、主に生産畑を歩んできた。国内生産の約８割を輸出するマツダにおいて、１ドル＝７７円の円高下でも利益の出るクルマを作れるよう生産改革を進めた。

　今後についても、「モノづくり革新に終わりはない」ときっぱり。課題については、「顧客志向」を挙げ、「販売店や開発現場にも積極的に足を運びたい」と抱負を述べた。

　座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。ラグビー部部長としての顔も持つ。平成２５年３月期決算の最終損益が５年ぶりに黒字に転換する追い風の中、「全社一丸となれる体制」を作り、チームプレーでマツダを引っ張る。（飯田耕司）