電通の「ウッド・イノベーション・プロジェクト」関連フォーラムでは、独創的な木製品が数多く展示された=東京都港区の電通ホール【拡大】
国産木材の有効活用を促進することで、木材産業を活性化するとともに環境保全に結びつける活動が動き始めた。電通が国産材の新規需要発掘に向けた商品開発などに乗り出す一方、環境ビジネス支援のグリーンプラス(東京都文京区)と読売広告社は森林を企業のマーケティング手段として役立てる取り組みで立ち上がった。
「森林のサイクル」
「日本の森林資源を『守る』時代から『活かす』時代に移行しているととらえている」
7月3日に東京都港区の電通ホールで、新たな木材ビジネスについて考える電通主催のフォーラムが開催された。その冒頭で同社の畔柳一典ソーシャル・ソリューション局長は、約200人の来場者を前に、植えて育て活用する「森林のサイクル」を作る決意を表明した。
その実現に向け同社が5月に発足したのが「ウッド・イノベーション・プロジェクト」。収穫した原木を製材品や精密加工を経て流通させる供給側と、木材製品を使う生活者側を結ぶ仕組みの構築が狙いだ。