ピーチ・アビエーションなどの格安航空会社(LCC)の就航が相次ぎ、いまや「アジアのLCC最激戦区」といわれる日本。そんなおいしい市場を中国勢も虎視眈々と狙う。中国LCC、春秋航空の日本法人が来年5月に日本の国内線に殴り込みを掛ける。同社は、上海空港発着の日中間3路線を就航させ、「片道1円」キャンペーンを展開したこともある“激安エアライン”だ。しかし、尖閣諸島(沖縄県石垣市)問題などで日本国民の間に「嫌中ムード」が広がる中、勝算はあるのだろうか…。
春秋の狙いは…?
春秋航空は平成22年に日本に就航し、現在は上海発着で茨城、高松、佐賀の日中3路線を展開している。
同社は昨年10月、日本国内路線に参入するため、日本法人「春秋航空日本」を設立した。現在の資本金は15億円だが、認可されれば増資して60億円に引き上げる。
航空法の外資規制があるため、春秋航空本体の出資比率は33%、残る67%は10社程度の国内企業が出資する予定だ。企業名は明らかにしていないが、IT企業や旅行会社などが取り沙汰されている。