メーカー各社も同様の技術革新に余念がない。江崎グリコは昨年、温めずに食べられるレトルトカレーの賞味期限を2年から3年の延長に成功。ハウス食品も今年、ゼリータイプの調味料の包材を遮光タイプに変更し、賞味期限を9カ月から1年に延長した。
国内で年間500万~800万トン発生しているとされる食品ロス削減のため、食品流通業界の慣習にもメスが入る。
メーカーや卸は、製造から賞味期限の最初の3分の1の期間内に小売りに納品することが求められる。この「3分の1ルール」と呼ばれる慣習を見直すため、流通や卸、食品メーカーで構成されるワーキングチームが昨秋に発足。賞味期限が最初の2分の1でも納入できるよう緩和する実証実験を進めており、年内にも中間報告をまとめる方針だ。