約7500万人の人口を抱え、順調な経済成長が続くトルコへの日本企業の投資が拡大しつつある。所得水準の向上で消費拡大が期待され、中央アジアなど周辺国を含む巨大市場としての将来性も踏まえて自動車、電機、食品メーカーが相次いで進出。拠点整備を検討する日本企業も少なくない。
ただ、日本企業の進出は180社程度にとどまり、3000社を数えるドイツや1000社の米国など先行する欧米企業との差は大きい。高い技術力を生かしながら、現地のニーズをいかに取り込むかが課題になりそうだ。
豊富な若い労働力
トルコ最大の都市、イスタンブール。トプカプ宮殿やブルーモスク、アヤソフィアなど歴史的建造物を擁する旧市街一帯は世界遺産に指定され、観光客やビジネスマンでにぎわう。イスタンブールだけで約1400万人と国の人口の約2割が集中する経済都市だ。
総合商社や金融機関など日本企業の多くがイスタンブールに拠点を置き、ビジネスチャンスを探っている。