フォルクスワーゲン(VW)グループジャパンは15日、年後半にも電気自動車(EV)2車種を日本で発売する。同日の会見で、庄司茂社長が明らかにした。日本独自の急速充電方式「チャデモ」に適合したモデルとなる。
車種は、主力車「ゴルフ」、小型車「up!(アップ)」で、2車種を同時期に発売する。
ゴルフは1台のみ、アップは複数台の車を所有する家族向けに需要があることから、すみ分けが図れると判断した。フル充電した場合の実用的な走行距離は、アップで150キロ、ゴルフは190キロで、庄司社長は「使い勝手はガソリン車と遜色ない」と自信を示した。
また、今年投入する狙いについては、「充電インフラの整備も進むことから、『EV元年』と位置づけており、日本での市民権を得るためには、最先端の環境技術を駆使した車が必要」と説明した。アップは、すでに欧州で発売。ゴルフについてはは今春に欧州で発売予定という。
国内のEVは、日産自動車、三菱自動車が先行するが、充電インフラの不足などが指摘され、計画よりも伸び悩んでいた。ただ、BMWジャパンが4月に「i3」を発売する予定で、国内EV市場が再び脚光を浴び始めている。