帝人が日産自動車向けに生産を始めた大型間仕切り【拡大】
帝人は21日、米ニューヨーク市で採用された日産自動車製ののタクシー(イエローキャブ)の車体に、運転席と後部座席の間に設置されるポリカーボネート(PC)樹脂製の大型の間仕切りが搭載されたと発表した。ガラスや金属の代替として樹脂などで射出成型される「グレージング」の技術を応用したもので、同社はこの技術でPC樹脂事業を拡大し、2019年に100億円の売上高を目指す。
PC樹脂は二酸化炭素(CO2)の排出削減や車体軽量化による燃費改善などのため需要が伸長。ガラスと比べて重さは半分ながら200倍以上の耐衝撃性を持つ素材の特長を生かし、後部ドアなどの大型部品としても活用されている。
帝人は日産自動車向けに昨年10月から納入を始め、既に1000台分程度を納入済み。現在は三原工場(広島県)で成型、松山工場(愛媛県)でコーティングを行っているが、「将来的には拠点の一元化も視野に入れている」(帝人樹脂事業本部の帆高寿昌氏)という。