◆健康の決め手は腸内環境
健康を手に入れるには、全身の60兆個の細胞に質のよい血液を十分に流すことだという。そこで重要になってくるのは腸内環境だ。便秘になると、善玉菌が減り、腸に悪玉菌が多くなると全身に汚れた血液が流れる。さらに、腸は消化吸収を行うだけではなく免疫をコントロールする場所でもあるので、免疫機能も低下する。腸内環境を整えるために食生活はとても重要で、善玉菌の乳酸菌や食物繊維、悪玉菌を撃退する納豆などを食べるとよいとされる。「長寿日本一の長野県では食物繊維が多く含まれる漬物をよく食べる」また、「今回、LB81乳酸菌が腸の炎症を抑えるとのデータが出たので、ヨーグルトなどにも期待したい」と教授。
適切な生活を送り便秘を防ぎ、腸内環境を整えいつまでも健康に過ごしたいものだ。
◇
【プロフィル】小林弘幸
こばやし・ひろゆき 順天堂大学医学部教授。医学博士。自律神経研究の第一人者として数多くのトップアスリートや芸能人などのコンディショニング・パフォーマンス向上の指導に携わる。腸のスペシャリストとしても名高く、日本初の便秘外来を開設。著書に『なぜ、「これ」は健康にいいのか』『セル・エクササイズ』など多数。
◇
今回の明治とパスツール研究所の報告で、マウスの実験ではあるがLB81乳酸菌の接種で腸管バリア機能を高めることが示された。小林教授の講演でも生活習慣を改善し食生活を見直すことが便秘改善ひいては健康維持の秘訣のひとつだといわれた。
ヨーグルトをおいしく食べて健康に! 人間での乳酸菌の効果もぜひ期待したい。