IWCに世界から集まったSAKE部門の審査員や関係者たち=14日、ロンドン【拡大】
■IWC2014審査会に過去最大725銘柄出品
「世界の日本酒スペシャリストのセレブリティーがここにほとんど集まっている感じ」-。初めて、世界最大規模のワインコンペティション、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)SAKE部門の審査員に選ばれて、米国からロンドンにやってきたアナ・リー・イイジマ氏が顔を輝かせながらつぶやいた。
1984年からロンドンで開かれているIWCにSAKE部門ができたのが2007年。当時、世界中から集まるワインが1万3000銘柄を超える中、日本酒の出品は282銘柄に過ぎなかった。その後、日本酒の出品は年々増え、今回のIWC2014では過去最大の725銘柄と海外の日本酒審査会としては最大規模に成長した。
審査員もワイン部門が総勢約400人のところ、SAKE部門は20人からスタートし、今回は、日本、香港、中国、マレーシア、米国、英国、オランダ、ドイツ、スウェーデン、オーストラリア、スペインの11カ国・地域から45人を数えるまでになった。日本酒の輸出が全国内生産量の2%にとどまっていることもあり、日本以外の市場はまだまだ小さい。そんな世界各地の市場で、日本酒の販売や啓蒙(けいもう)活動に情熱を注ぐ彼ら審査員たちにとって、年に一度のこの審査会は同志の集まる素晴らしい機会でもある。