日本の主な航空会社のパイロットの年齢構成【拡大】
航空業界でパイロット不足が深刻化してきた。関西国際空港を拠点とする格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが先月、パイロットの病欠などを理由に大量欠航を発表したばかりだが、主な航空会社でパイロットの大量退職が始まる「2030年問題」も控えている。LCCの成長と新興国での航空需要の増加を背景に、人材の争奪戦が激化しそうだ。
ピーチの大量欠航は関係者に大きな衝撃を与えた。機長52人のうち8人が病欠したことに加え、事業拡大を見据えた採用もうまくいかず、5~6月の448便の欠航がすでに確定。さらに、7~10月の1624便にも欠航の可能性があるという異常事態となった。
日本では、国内線を運航するLCCは平成24年に3社体制となり、この約2年で路線や便数を急速に拡大させてきた。