日産のEV「リーフ」【拡大】
自動車大手7社の2015年3月期業績見通しが12日、出そろった。為替相場の安定で前期のように円安による増収効果は見込めず、消費税増税で国内需要の減少にも直面するが、本業のもうけを示す連結営業利益では5社が過去最高を予想。リーマン・ショック後に進めた抜本的なコスト削減や構造改革が結実する形だ。稼ぐ力を取り戻した各社は足元の高収益を設備投資や研究開発費に振り向け、次の成長に向け布石を打ち始めた。
この日決算を発表した日産自動車の14年3月期は、消費税増税前の駆け込み需要で沸いた国内や米中などでの販売増が寄与し、営業利益が前期比13.6%増の4983億円、最終利益は14.0%増の3890億円と2桁の伸びをみせた。
日産は過去2年にわたり年度の途中で業績を下方修正しているものの、記者会見したカルロス・ゴーン社長は今期の増収増益予想について「確信を持っている」と強調した。