ユニ・チャームが4月に発売した同社初の男性向け軽失禁用パッドは、野球のキャッチャーが着用する防具から考案された=東京都中央区【拡大】
高齢化の進展で尿漏れ(軽失禁)に悩む人が増える中、日用品や素材メーカーによる尿漏れ対応商品の開発競争が熱を帯びている。軽失禁用パッドやオムツなどの衛生品のほか、尿の臭いに対応した洗剤や消臭材、不快感を和らげるシーツなど分野は拡大。活動的な高齢者の増加でニーズが多様化していることを追い風に、新たな市場を形成しつつある。
男性向けも登場
これまで尿漏れ対応商品の中心は高齢者用紙オムツだった。最近はアクティブな高齢者が増えたことで、軽薄で装着しやすい軽失禁パッドの需要が拡大。特にほとんど市場になかった男性向けの商品化が相次いでおり、3~4月には大王製紙、日本製紙クレシア、花王、ユニ・チャームの4社が新商品を発売した。
製紙2社が薄さや尿の吸収力を強化した新商品を投入すれば、花王は活性炭と銀の抗菌剤でにおいの発生を長時間防ぐ機能を加えた「スマートガード」で対抗。後発となるユニ・チャームは、性器のはみ出しや尿の伝いもれを防ぐ設計の「ライフリー さわやかパッド 男性用」で巻き返しを図る。