阿蘇の山並みをバックに快走するホンダの超小型EV「MC-β」【拡大】
1~2人乗り超小型電気自動車(EV)が、熊本の道を快走している。普及を目指す「熊本県小型電動モビリティ導入促進協議会」が、阿蘇や天草など熊本を代表する観光地3カ所で、超小型EVを観光客に貸し出す社会実験を始めた。EVをはじめ超小型モビリティ(乗り物)導入は欧州が先行するが、日本での普及は今ひとつ。まったく新たな乗り物を使った観光ルート開拓など、超小型EVが秘める可能性を探る実験として注目を集める。(谷田智恒)
実験には、ホンダが開発した超小型EV「MC-β」が使われている。全長約2・5メートル、高さ約1・5メートルとコンパクトな大きさで、リチウムイオン電池にためた電気を使ってモーターを駆動する。大人2人乗り。充電は最短3時間程度。最高速度70キロで、約80キロメートルの走行が可能という。運転には普通自動車免許が必要となる。
こうした超小型EVは、排ガスを出さず、低炭素社会へ貢献する。また、小回りが利き、子育て世代や高齢者の移動支援、観光客の足としての活用が見込まれる。国土交通省は平成24年度から、自治体による導入取り組みへの支援事業を進めている。