英語教師から大富豪に アリババ創業者の華麗なる転身

2014.9.19 21:20

 アリババ・グループを率いる馬雲会長(50)は元英語教師という異色の経営者で、創業から15年で成功の道を駆け上がった。上場により保有資産は130億ドルを超えるとみられ、世界の富豪に名を連ねる。

 中国・杭州市生まれの馬氏は12歳のころから市内のホテルに9年間通い、外国人観光客から英語を学んだ。学校の成績は良くなかったというが、地元の大学を卒業してから5年間、英語教師として働き、通訳会社を設立。1995年に仕事で渡米した際、初めてインターネットを使ったという。

 当時、中国でコンピューターを持っている家庭は少なかったが、企業向けサービスに目をつけて企業情報を発信するウェブサイトを開設した。その後、中国政府関連のネット企業で働くなどした後、99年に企業間電子商取引サイト「アリババ・コム」を創業した。

 2003年以降は個人向けネット通販サイト「淘宝網(タオバオ)」や電子決済事業の「アリペイ」も手がけ、アリババ・グループを築き上げた。大株主でもあるソフトバンクの孫正義社長らとも親交が深い。ただ、11年にアリペイを株主の承諾を得ないで自らの個人企業の傘下に加え、株主と対立するなど、強引な手法を指摘する声もある。

 プライベートでは太極拳とカンフー小説が趣味で暮らしぶりはシンプルだという。半面、従業員らを集めた創業10周年のイベントでは、ロックバンドばりの奇抜な衣装とメークで映画「ライオンキング」の劇中歌を披露する一面も持つ。

 中国の大気汚染などを踏まえた環境保護活動にも積極的で、今後も動向が注目されそうだ。(ワシントン 小雲規生)

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