シーテックは、電子機器などを対象にしたエレショーと、コンピューティングを対象にしたCOMジャパンが統合し、12年に発足した。19年をピークに規模が年々縮小。今年は会場のブースの間隔にも余裕がみられ、かつてのエレショー時代やシーテックの全盛期を知る業界関係者は「寂しさを禁じ得ない」とつぶやく。
エレショー時代、出展社数は平成3年のピーク時に2575社を数えたが、今年のシーテックは、約5分の1の547社にとどまり、シーテック発足以降では過去最低となった。
「ソニーさんまで出展しないのは、さすがに寂しいね」
毎年シーテックに出展しているという電機メーカーのエンジニアは、こう感想を漏らす。
ソニーの出展取りやめは、今期に2300億円の最終赤字を見込むなど業績悪化が大きく影響しているが、かつてオーディオや映像の最新技術をシーテックで発表してきた“黒物家電の雄”ソニーの出展不参加は展示会関係者を大きく落胆させた。