ソニーは25日、都内の本社で投資家向けに、エレクトロニクス(電機)各事業の中期戦略を説明した。立て直しが急務のスマートフォンでは、今月、事業子会社社長に就任した十時(ととき)裕樹氏が登壇。来年度に抜本的な構造改革を終え、収益を安定化させたい考えを示した。同日公表した各事業の2017年度の経営目標からは、スマホに替わり、プレイステーション(PS)4などのゲームやセンサーなどのデバイスを牽引(けんいん)役として復活を目指すソニーの姿が浮かんだ。
安定収益確保に主眼
「安定した収益の確保に経営の主眼を置く」
十時社長はこう述べ、スマホのモデル数削減などの「集中と選択」を進める方針を説明。モデル数については、他のスマホ大手は14年までの2年間、平均で50%程度削減。70%削った競争相手もある中、ソニーは30%にとどまっていたと指摘した。
世界に13拠点あるスマホの営業組織も再編を検討する。すでに1000人程度の削減を打ち出しているが、追加のリストラも「ないとは言えない」と含みを持たせた。