日本電機工業会(JEMA)が28日発表した白物家電の10月の国内出荷額は、前年同月比13.6%減の1323億6500万円だった。2カ月ぶりに前年実績を下回った。消費税増税からの個人消費の回復遅れや、台風上陸などの天候不順が響いた。
製品別では、エアコンが24.4%減の226億200万円となり、6カ月連続で前年実績を下回った。冷蔵庫は17.9%減の255億5000万円、洗濯機は18.3%減の180億6500万円とともに2カ月ぶりのマイナス。増税前に前倒しで購入した反動減が生じた。
同日、2014年度上期の電気機器の市場動向について会見した中西宏明会長(日立製作所会長兼CEO)は、「国内出荷は増税後の反動や天候不順の影響から、エアコンや電気冷蔵庫などの主要品目が前年を下回った」と分析した。
下期の動向について「国内の景気は緩やかに回復していくことが見込まれる。白物家電については確実な買い替え需要があり、下期は昨年実績を下回るものの、増税の影響がなかった平年並みの金額で推移すると思われる」との見方を示した。