【京都 元気印】嵯峨野観光鉄道 トロッコ列車、訪日客人気で年100万人超 (1/5ページ)

2014.12.11 05:00

紅葉の中を走る嵯峨野トロッコ列車=11月20日、京都市西京区のトロッコ保津峡駅(志儀駒貴撮影)

紅葉の中を走る嵯峨野トロッコ列車=11月20日、京都市西京区のトロッコ保津峡駅(志儀駒貴撮影)【拡大】

  • 森泰藏社長
  • 「ジオラマ京都JAPAN」内に設置された鉄道模型。東寺の五重塔が見える=11月26日、京都市右京区(志儀駒貴撮影)

 京都でも1、2を競う観光名所・嵐山と保津峡のある亀岡市を結ぶトロッコ列車。保津川渓谷沿いに春は満開の桜、秋は目にも鮮やかな紅葉と、四季折々の景観を楽しみながら7.3キロを約25分かけてノスタルジックなデザインの車両が走る。1時間に1本の運行ながら、年間100万人を超える観光客が訪れるのが嵯峨野観光鉄道だ。

 ◆開業まで困難の連続

 1991年にJR西日本の100%子会社として開業した。JR山陰線の電化、複線化にともない、廃線を利用して観光列車を走らせるが、開業までは困難の連続だったという。

 そもそも、京都の新しい観光資源として旧山陰線を活用できないか、京都府のそんな打診から始まった。ただ、トロッコ列車の運行が運輸省(現国土交通省)から認可され、正式に決定したのが90年11月。開業の91年4月に向け、ほとんど準備の時間はなかった。

 線路はすっかりさび付き、雑草は伸び放題。とても列車を走らせる状態ではなかった。線路や枕木を取り換え、草刈りに追われた。客車も木材などを運んでいた貨車をレトロ風のトロッコ列車に改造した。現在、満開の桜のトンネルを走ることができるのも、長谷川一彦前社長(現顧問)が中心になってそのころに桜の木を植えたからだ。

 「当初は年間利用者数は23万人程度と見込まれていた」と話すのは坂口勇一総務課長。当時、京都駅に勤務していて、長谷川前社長とともに沿線に桜の木を植えたりしたという。

 ところが、予想を上回り開業初年度の利用者は69万人を超えた。「その後は右肩上がり」(坂口さん)で、2013年度の年間利用者数は過去最高の105万人に達した。

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