日本電産は12日、ドイツの自動車部品メーカー、ゲレーテ・ウント・プンペンバウ(GPM)を買収すると発表した。GPMは車の冷却水用などのポンプで欧州トップクラスのシェアを持つ。日本電産のモーター技術を組み合わせ、需要の拡大するエコカー向けに高性能な電動ポンプの開発を進める。
買収額は明らかにしていないが、数百億円規模とみられる。GPMの創業家が持つ全株を取得することで合意した。
日本電産は電装化の進む自動車関連事業を成長の軸に置き、同事業の売上高で平成32年をめどに25年度実績の9倍となる1兆円を目指す計画。部品メーカーのM&A(合併・買収)を積極的に進めている。
ポンプは冷却水のほか、油圧系統にも多数使用される。ハイブリッド車など環境に配慮したエコカーでは電動式の高性能なポンプが求められており、日本電産は飛躍的に需要拡大を見込めると判断。GPMの技術を組み合わせた高性能な電動ポンプを自動車メーカー向けに供給する計画だ。
また、日本電産は12日、中国企業から産業用モーターの製造販売事業を来年7月をめどに取得すると発表した。