セブン銀行は19日、主に外国人労働者や留学生をターゲットにした海外送金サービスの機能を拡充することを明らかにした。従来は銀行口座を持っていない人向けに限定していた送金先を、利用者の多いフィリピンと中国については3月中にも、銀行口座でも引き出せるようにする。これにより海外への年間送金件数は2014年度目標の60万件から、15年度に100万件に引き上げる計画だ。
法務省の統計によると、日本在留中の中国人は約65万人、フィリピン人は約20万人。このうち中国人は、約8割が現地銀行口座向けに送金していることなどから、新たに銀行口座向けの送金機能を加えることにした。
セブン銀は11年、国際送金最大手の米ウエスタンユニオンと提携し、コンビニエンスストアなどに置いてあるATM(現金自動預払機)での海外送金サービスを開始。大手行の窓口サービスに比べ、いつでも割安で、複雑な手続きもなく利用できることから、製造現場や介護現場で働く外国人を中心に利用者数を伸ばしてきた。
同サービスは、受取人が銀行口座を持っていなくても、ウエスタンユニオンの受取拠点を通じて日本から送られた現金を受け取ることができる。