豊田通商など3社は13日、燃料電池車(FCV)向け燃料の水素を供給する移動式水素ステーションを3月中にも都内に開設すると発表した。移動式水素ステーションは日本で初めて。
3社は豊田通商と岩谷産業、大陽日酸。今月、各社が3分の1づつ出資して「合同会社日本移動式水素ステーションサービス」(資本金3000万円)を設立した。
新会社は3月中に千代田区三番町に、今夏をめどに大田区六郷の遊休地にトレーラー型ステーションを開業する見通し。愛知県でも2カ所の開設を計画している。
固定式水素ステーションの建設費は1か所で約5億円とされ、移動式であれば2~3億円にコストが圧縮できるほか、敷地面積も3割程度ですむため、FCV車普及のカギを握ると期待されている。
新会社は経産省の補助金などを活用し、運営期間は8年を想定している。設備調達の資金は三井住友ファイナンス&リースのリースを活用する。
豊田通商は2月末にも単独で、名古屋市熱田区と愛知県豊田市で固定式水素ステーションの営業を開始する見通し。トヨタ自動車のFCV「ミライ」向けにインフラ整備を進める。