ゼブラが「里親」として成長を見守る苗木の1本=2014年8月、岩手県宮古市【拡大】
筆記具大手のゼブラ(東京都新宿区)は、製品カタログに使う用紙代の1%相当の金額を植林に充てる取り組みを行っている。森林資源から作られる紙に記す道具として発展してきた筆記具メーカーだけに、森林保護への思いが強く、目に見える具体的な環境活動を強化する一環で始めた。
ゼブラは年初に、販売店向けに自社製品の総合カタログを10万部弱発行する。総合カタログはA4判で約250ページに上る。2年に1回の発行に変更した昨年まで毎年1回発行してきた。
カタログ発行は、用紙代として1000万円程度かかるが、その1%相当を植林用の資金に充てる。植林は、ゼブラが行うのではなく、NPO法人「環境リレーションズ研究所」(東京都千代田区)が「プレゼントツリー」用に全国各地で展開する活動に参加する形をとる。
プレゼントツリーは、個人が寄付により参加し、誕生日など記念日に家族や友人に記念樹を贈るもの。森づくりが必要とされる土地に植えた苗木に識別番号を振り、贈られた人は識別番号と場所が記入されたカードを受け取り、「里親」のように離れた所から1本の木の成長を見守る。植林や育成管理はNPO法人や地域住民が担う。