旅行情報サイトを運営するベンチャーリパブリック(東京都港区)は、海外進出を本格化する。シンガポールで旅行情報サイトを運営するフロケーションズをこのほど買収した。 シンガポールに本社を置く子会社で、投資育成事業を手がけるベンチャー・リパブリック・グローバルが、4月上旬にフロケーションズを全額出資子会社化した。買収額は明らかにしていない。
フロケーションズは2012年設立。シンガポールだけでなくインドネシアにも進出し、80社以上の旅行会社と提携して約8000件のパッケージツアーを検索・比較できるサービスを展開している。
同社によると、東南アジアの旅行市場は今年、300億ドル(約3兆6000億円)を超えると見込まれているほか、今後10年で約2倍の成長を遂げると予想されている。
ベンチャーリパブリックの柴田啓最高経営責任者(CEO)はフロケーションズについて、「当社のミッションである、旅行に関するあらゆる問題を解決するための消費者支援という考え方とシンクロナイズする」と説明。今後は、ベンチャーリパブリックが運営する旅行情報サイト「Travel.jp(トラベル・ドット・ジェーピー)」とフロケーションズのサイトを融合し、東南アジアの訪日需要を開拓するほか、日本の利用者に現地ツアーを紹介していく考えだ。
また、同社が投資育成事業以外で海外進出するのは今回が初めてとなるが、「今後も進出地域を拡大する方向で検討していく」としている。