自動車大手7社の2015年3月期連結決算が13日、出そろった。北米での好調な販売や円安の追い風で、トヨタ自動車や富士重工業など4社が過去最高益を更新した。一方、タカタ製エアバッグのリコール(回収・無償修理)による品質関連費用がかさんだホンダなど2社は減益になった。成長の持続には、新興国販売の減速や通貨安など不確定要素も残る。
「日本やいくつかの新興国における厳しい市場環境にもかかわらず、確固たる実績を実現した」
13日に決算を発表した日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、会見でこう強調した。15年3月期は連結売上高が過去最高で、営業利益も前期比18.3%増の5895億円となった。
牽引(けんいん)したのは景気回復を背景に拡大する北米市場。日産の販売台数は182万9000台と過去最多を更新し、消費税増税後の反動減による国内販売の落ち込みをカバーした。
円安も利益を押し上げた。営業利益のプラス効果は日産が686億円だったほか、トヨタが2800億円、富士重が1037億円、ホンダが790億円に上った。