【早坂礼子の経済ウオッチング】活況スポーツクラブ(1)
健康志向の高まりを背景にスポーツクラブが繁盛している。既存の総合型スポーツクラブに加え、近年はホットヨガに健康体操、プライベートジムとレッスン内容を絞った教室も盛況だ。一方で新興産業だけに業態の変化が激しく、業界間のつながりも薄い。現状と今後を取材した。
高温多湿の室内で
いま、首都圏の主要駅近くにはたいていホットヨガのスタジオがある。ホットヨガとは室温を38度前後、湿度を65%前後に保った高温多湿の室内で行うヨガ教室のこと。ヨガ発祥の地・インドの気候を模したともいわれる低温サウナ状態の室内では常温より筋肉が伸びるので体の柔軟性が増し、水分補給をこまめに行うこともあり大量の汗をかく。新陳代謝が良くなりストレス解消に役立つと、主婦や勤め帰りの女性を中心に賑わっている。
米西海岸で1970年代に発祥したホットヨガが日本に広まったのは2009年以降だ。同年にオラビエ(東京都)が営業を始め、健康ブームに乗ってLAVA(同)、ヨガプラス(同)などが相次いで参入。現在は10数社が割拠しホットヨガ人口は約30万人に達するという。