【世界へ 日本テクノロジー】新素材で市場開拓(5)帝人の圧電ファブリック
服で遠隔操作 IoT主役狙う
ウエアラブル端末の本命として「服」が注目されている。米アップルの「アップルウオッチ」など腕時計型や眼鏡型端末が先行するが、体の動きを正確に捉えるなら服の方が向いているとされる。あらゆるモノがインターネットにつながる「インターネット・オブ・シングス(IoT)」時代の主役に服を位置付けようと、日本の繊維産業の取り組みが加速している。
革ジャンを着て腕を曲げてみる。すると、そばにあるマネキンがまったく同じ動きをした。次はねじるように腕を動かすと、やはり同じ動作を繰り返した。着ている革ジャンの肘の部分に貼り付けた布地の作用だ。
この布地は、帝人が今年1月にウエアラブル機器の展示会で披露した「圧電ファブリック」。展示会では、Yシャツやシューズの中敷き、クッションカバーも紹介した。