市江正彦氏【拡大】
民事再生手続き中のスカイマークは29日、臨時株主総会を開き取締役6人を選任、経営再建に向けた新体制を発足させた。支援企業の投資ファンド、インテグラル(東京)の佐山展生代表が会長に就き、社長には日本政策投資銀行元常務の市江正彦氏が就任した。今後は支援企業のANAホールディングス(HD)傘下の全日本空輸との共同運航に向けた協議を急ぎ、来年10月からの運航開始を目指す。
市江氏は東京都内で記者会見し、スカイマークの再建方針について「運賃の安さが最重要だが、遅延時の対応などLCC(格安航空会社)とは異なるサービスを提供する。地域に密着した独自の道を探していきたい」と抱負を述べた。市江氏は政投銀時代に、ダイエーやエア・ドゥなど多くの事業再生に携わった経験を持つ。
スカイマークは同日、100%減資を行い、インテグラル、ANAHD、政投銀と三井住友銀行の共同出資ファンドが新株主として計180億円を出資。当面の資金繰りを円滑にするため、みずほ銀行が100億円の融資枠を設定した。