東京証券取引所に上場する3月期決算企業の2015年9月中間決算の発表が30日、ピークを迎えた。全体としては増益基調を維持し、企業業績の底堅さを示しているが、16年3月期通期の利益見通しを下方修正する企業も目につく。背景にあるのは、政府目標の7%成長を割り込んだ中国経済の減速だ。中国経済の行方が収益リスクとして企業心理の重荷となっている。
建設機械落ち込み
「夏場の状況を見ても、需要が全く立ち上がらない。前年比で約半減という状態が継続している」
中国での建設機械の需要について、日立建機の桂山哲夫最高財務責任者(CFO)はこう嘆いた。
SMBC日興証券が29日までに発表を終えた東証1部上場の243社の9月中間決算(金融を除く、全体の19.1%)を集計したところ、経常利益は前年同期比17.2%増で、2桁増益の良好な“成績”となった。