東芝 周回遅れの改革 家電大なた振るうも「攻め」の戦略見出せず  (1/3ページ)

2015.12.21 23:12

東芝本社

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 東芝は21日、大規模なリストラ策を発表し、利益水増し問題からの再生に向けてスタートを切った。ただ、長い歴史を持つ家電事業を中心に、競争力が落ち込んだ事業構造の改革は、同業他社と比べて周回遅れだ。また収益の柱のひとつの記憶用半導体事業も、営業利益は平成27年3月期に比べ半減する見通しで、縮小均衡から“攻め”に転じる戦略はまだ見えない。(高橋寛次)

 ■応急処置どまり 

 昭和5年に国産初の冷蔵庫や洗濯機を発売した東芝にとって、白物家電やテレビ、パソコンなどを扱う「ライフスタイル部門」は、消費者との接点だった。だが、赤字体質から脱却できず、同部門で6800人の人員を削減する大なたを振るう。ただ、東芝の社外取締役からは「(家電事業は)全部やめるべきだ」という声もあった。完全撤退に踏み込まなかった今回の措置は、赤字を止めるための応急処置にとどまり、アナリストからは黒字化に疑問の声もあがる。

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