「からだにやさしい」シリーズが人気 食塩ゼロ、糖質40%オフの麺類

2015.12.25 07:10

「からだにやさしい」シリーズを手にするシマダヤの小原伸之常務

「からだにやさしい」シリーズを手にするシマダヤの小原伸之常務【拡大】

 製麺大手のシマダヤ(東京都渋谷区)が食塩ゼロ、糖質40%オフの「本うどん」など、この9月から展開する「からだにやさしい」シリーズが、消費者の高い評価を得て売り上げを伸ばしている。塩分や糖質をカットしてなお、おいしさを保つという高いハードルを乗り越えたシリーズ。その背景には、社会の健康志向の要請に応えようという企業の強い使命感がある。

 技術力を生かし健康志向に応える

 高血圧や糖尿病など生活習慣病の怖さが広く知られるようになり、それに伴って減塩や糖質制限への関心も高まりをみせている。全国各地で進められる減塩運動は、小学校の給食にも及んでいる。また、糖質オフの食品は糖尿病予防だけではなく、美容目的もあり、いまや2400億円市場といわれる。

 こうしたなかでシマダヤでは、食塩については7割から8割が加工食品から摂取されているという現実を踏まえ、「食塩ゼロの商品づくりは食品企業の使命だ」という考え方に立って開発に取り組んだ。しかも、単にゼロにするのではなく、食塩を使わなくても「粘りやコシといった食感を失わず、麺本来のおいしさをいかに保つか」が苦心のしどころだった。

 麺類でも減塩商品はすでにあったが、おいしさが伴わず、消費者からは「味には満足していない」という声があがっていた。小原伸之常務は「食塩はうどんのおいしさの決め手でしたから、これをゼロにするのはとても高いハードルでした」と話す。

 まず国産小麦粉を精選。その配合を考えたうえで生産工程での工夫を加え、100を超す試作を繰り返した。水を入れて混ぜるミキシングや圧延のコントロールが「食塩ゼロでの食感づくり」のカギだが、ここに半世紀以上にわたって培ってきたシマダヤの麺づくりの技術力が生かされた。

 「食べておいしい」 売り上げ好調

 もうひとつ苦心していることがある。食塩ゼロも食塩入りと同じ製造ラインで作るため、設備の清掃を徹底する。食塩ゼロを完全に実現しなければならないからだ。

 糖質オフの場合も、うどんの難易度が一番高いといわれた。糖質を減らすと、どうしても硬くなったり、ぼそぼそになってしまう。開発チームは、ここでも原料と配合、糖質量をかえては試食テストを繰り返した。小麦粉以外の消化されないでんぷんを加えるといった工夫ののちに、ついに40%カットしてなお「モチモチ感のあるおいしさを保つ」ことを実現。シマダヤだからこその製品をつくりあげた。

 「食塩ゼロ 本うどん」は2013年に実現。あわせて開発した「糖質40%オフ」の「本うどん」も今年、完成したことから、塩分40%カットのうどんつゆ、食塩ゼロの「純麺」などのうどん、それに麺が食塩ゼロでつゆも40%カットした「恵比寿ラーメン」も加え、この9月から「からだにやさしい」シリーズの商品ラインアップを整え、共通ブランドで本格販売を始めた。

 このシリーズの4商品は今年5月、日本高血圧学会の「第1回減塩食品アワード」で金賞を受賞した。

 発売から3カ月。テレビCMの効果もあって「お客さまからの電話が相次いでいます。食塩ゼロでこんなにおいしいうどんは本当にありがたい。安心して好きなうどんがいっぱい食べられる、といった声を聞いて、責任が果たせたと思います」と、小原常務は話す。

 売り上げも好調だ。「本うどん」は食塩ゼロと糖質40%オフをあわせて前年より40%の増。うどんつゆはなんと2倍以上の売り上げ増を記録している。シマダヤは社会の健康志向の求めに応じながら、「食べておいしい」麺製品をさらに推進していく。

【会社概要】シマダヤ

 ▽本社=東京都渋谷区恵比寿西1-33-11

 ▽設立=1949年3月

 ▽資本金=10億円

 ▽代表取締役社長=木下紀夫氏

 ▽社員数=305人

 ▽事業内容=麺類および関連食料品の製造・販売

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