【28年春闘】ベア大幅削減、「世界のトヨタ」が決定打 (1/2ページ)

2016.3.16 22:23

2016年春闘で、回答を受けて記者会見するトヨタ自動車労働組合の鶴岡光行委員長(右)=16日午後、愛知県豊田市

2016年春闘で、回答を受けて記者会見するトヨタ自動車労働組合の鶴岡光行委員長(右)=16日午後、愛知県豊田市【拡大】

 平成28年春闘で、相場形成に影響が大きい自動車大手と電機大手はベースアップ(ベア)について、前年の半分以下の回答が相次いだ。世界を代表するトヨタ自動車が、今期に過去最高の営業利益を見込みながらも経営環境の悪化などを理由に、昨年の4割に満たない月額1500円のベアを回答したことが、流れを決定づけた。

 「競争力の現状に加え、為替の動向など取り巻く経営環境はこれまでと潮目が変わった」

 トヨタの豊田章男社長は16日、回答にあたって、こうコメントした。

 交渉の終盤、自動車各社の判断の目安になるトヨタがベアに消極的な姿勢を示していたことに、他メーカー幹部からは「3兆円近い利益をあげ、政府がリード役として最も賃上げしてほしいと思っているトヨタが満額回答しないのか」と戸惑いの声が漏れた。

 自動車業界は、アベノミクスを受けた円安で過去最高益が相次ぎ、法人税減税などの恩恵も受けやすい。各社とも政府が呼びかける「経済の好循環」への貢献を意識していた。一方で、年明け以降、鮮明になってきた世界経済の減速や円高基調も経営側の判断を悩ませる要因だった。

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