遠隔診療にベンチャー続々 利益よりも将来性、報酬改善が普及の鍵 (1/2ページ)

2016.3.21 05:00

訪問看護師(左)が持ってきたタブレット端末のテレビ電話で主治医と話す藤沢昭さん=1日、高松市内

訪問看護師(左)が持ってきたタブレット端末のテレビ電話で主治医と話す藤沢昭さん=1日、高松市内【拡大】

 ITの普及で身近になったテレビ電話などを活用して医師が患者を診察する遠隔診療への関心が高まっている。長く原則禁止と解釈されてきたが、厚生労働省が昨年出した通知が事実上の解禁と受け止められ、ベンチャー企業が相次ぎサービスの提供を始めた。だが、健康保険では遠隔診療をしても医療機関に支払われる報酬は低く、どこまで広がるか未知数だ。

 ◆事実上の解禁通知

 香川と徳島の県境山間部に位置する高松市塩江地区。車1台がやっと通れる険しい道を市民病院塩江分院の訪問看護師、山崎さやかさん(38)が運転していく。藤沢昭さん(87)は山の中の一軒家に1人暮らしだ。

 「体調はお変わりないですか」。山崎さんが持ってきたタブレット端末の画面から、塩江分院の主治医が語り掛ける。藤沢さんはこたつに入りっ放しのため、足に低温やけどをしていた。山崎さんが端末のカメラを患部に向け、医師が確認。緊急性はなさそうだった。

 藤沢さんは「症状を言ったら調べてくれるし、薬も出してもらえるのでありがたい」と安心した笑顔を見せた。

 ただ塩江分院は、テレビ電話の診察について診療報酬は受け取っていない。香川県は遠隔医療で国の特区に指定されておりあくまでその事業の一環だ。

 厚労省は従来「診療は医師の直接対面が基本」として、遠隔診療は離島や僻地(へきち)、慢性疾患などでの例外と位置付けてきた。同省の2014年の調査によると、遠隔の在宅診療を手掛ける病院は全国で18カ所、診療所でも544カ所にとどまる。

 しかし、ITの高度化やデジタル端末の普及で、政府の規制改革会議から見直しを求められた同省は昨年8月に通知を出して、離島や僻地などは例示であって限定ではないことを明確化した。

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