カネボウ化粧品が9月に投入する高級ブランド「KANEBO」の化粧品【拡大】
花王の子会社、カネボウ化粧品(東京都中央区)は18日、10年ぶりに高級化粧品ブランドを投入する、と発表した。ブランド名は社名と同じ「KANEBO(カネボウ)」で、スキンケアを中心に幅広い商品をそろえ、百貨店や一部化粧品専門店で販売する。訪日外国人が急増し、日本製化粧品の人気が高まるなか、海外販売も行ってグローバルブランドに育てる。
KANEBOのブランドコンセプトは「美しい人生」。人生のどんなときにも、きれいになることを楽しんでもらいたいとの思いを込めたという。
スキンケア商品で8品目10種類、ベースメイクで6品目13種類、ポイントメイクで10品目21種類をそれぞれ販売する。価格はスキンケアで2500~8000円。
9月15日に国内で発売するほか、11月からは東南アジア各国で販売する。その後も来年秋にロシアと欧州、20年に中国で投入する計画だ。
高級ブランド投入は2006年の「Impress(インプレス)」以来で、同社の美白化粧品による白斑被害が相次いだ13年以降でも初めて。夏坂真澄社長は同日の商品発表会で白斑問題について改めて謝罪したほか、「(新ブランドは)カネボウ化粧品の80年の集大成。お客様目線のモノづくりを徹底していく」と語った。
化粧品のグローバルブランドは、資生堂が1月に「SHISEIDO」を刷新し、ブランドロゴに「GINZA」と「TOKYO」の文字を追加。コーセーも主力ブランド「雪肌精」で「和」を意識したデザインの専用カウンターを導入し、日本発の世界ブランドに育てようとしている。カネボウでは今回のブランド立ち上げを機に、資生堂やコーセーに比べて出遅れ気味だった海外展開を加速させたい考えだ。